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日々の診療の中で、「歯を失ったとき、どの治療が一番いいですか?」というご質問を本当によくいただきます。
ブリッジ、入れ歯、インプラント――それぞれに長所と短所があり、患者さんにとって最適な選択は一人ひとり異なります。
今日は、それぞれの特徴と、選ぶときに考えていただきたいポイントについてお話しします。
メリット
保険適用で治療できる
日本で最も一般的な治療法です。保険が使えるため、経済的な負担を抑えながら治療ができます。
見た目が自然
前歯であれば保険の範囲でも白い歯が入ります。
さらに保険外でセラミックやジルコニアを選ぶと、本物の歯のように自然な美しさに仕上がります。
噛み心地が良い
安定すると違和感がほとんどなく、使い心地に不満を持たれる方はごくわずかです。
デメリット
健康な歯を削らなければならない
これはブリッジの最大の欠点です。
虫歯のない両側の歯を360度削って小さくする必要があり、健康な歯にダメージを与えることになります。
清掃が難しい
ブリッジの連結部分(ポンティック)の下は磨きづらく、専用のフロスや歯ブラシを使う必要があります。
また、隣の歯が二次虫歯になるリスクも高くなります。
再治療が大掛かりになる
最低でも3本が一体になっているため、1箇所不具合が出るとすべて作り直すことが多いです。
メリット
費用が安く、保険適用が可能
3つの治療法の中では最も経済的です。
患者さんへの負担が少ない
少しだけ歯を削って型を取るだけで作れるため、体へのダメージが最も少ない治療法です。
高齢の方や体力に不安がある方にも向いています。
作り直しが簡単
合わなくなっても再度型を取れば新しく作り直せます。再治療も楽です。
衛生的に管理できる
取り外して洗えるため、清潔に保ちやすいという利点があります。
デメリット
違和感が強く、噛み心地が悪い
2本以上になると違和感を感じる方が多くなります。バネが増え、入れ歯自体も大きくなるためです。
咀嚼力が大きく低下する
総入れ歯では天然歯の約20%の力しか出せないと言われています。
噛み合わせがずれていく
噛む力を十分に支えられないため、顎の骨格が徐々に変化します。
その結果、ほうれい線やしわが目立つようになることもあります。
支えの歯が弱る
入れ歯のバネをかける歯(鉤歯)に負担がかかり、グラグラして抜けてしまうケースもあります。
味覚の変化・心理的負担
プラスチック製のため、装着直後は独特の味を感じることがあります。
また、入れ歯を人前で外すことに抵抗を感じる方も多く、生活の質(QOL)が下がることがあります。
メリット
隣の歯を守ることができる
両側の歯を削らず、バネも不要です。むしろ隣の歯の負担を減らせます。
よく噛めて、違和感が少ない
安定すれば違和感がほぼなく、硬い食べ物も問題なく噛めます。
体への負担が少ない
手術は必要ですが、「思ったより楽だった」とおっしゃる方が多いです。
デメリット
費用が高い
保険外治療のため、費用が高くなります。
治療期間が長い
骨としっかり結合するまで2〜6ヶ月かかります。
外科処置が必要
骨にドリルで穴を開けて埋め込むため、手術に抵抗を感じる方もいます。
セルフケアが欠かせない
インプラント周囲炎というトラブルのリスクが10年で約10%あります。
定期的なメインテナンスと丁寧な歯磨きが必要です。
まずは焦らず落ち着いて考えることが大切です。
歯を抜いてから1〜2ヶ月程度であれば、噛み合わせや周囲の歯が大きく動く心配はありません。
迷ったときは「入れ歯」から
どうしても決められない場合は、まず入れ歯を作ってみるのが良い選択です。
歯を削らずに済み、再治療もしやすいからです。
こんな方はブリッジがおすすめ
治療費を抑えたい
見た目・噛み心地・使用感にこだわりたい
タバコを吸っている(インプラントの成功率が下がる)
中等度以上の歯周病がある
こんな方はインプラントがおすすめ
ブリッジの土台となる歯の状態が悪い(根管治療済み、根が短い等)
2本以上の歯を失っている
健康な歯を削りたくない
歯周病があるが、セルフケアを頑張る意志がある
治療費に余裕がある
1〜2本の歯を失った場合で、費用にゆとりがある方には、まずインプラントを選ぶことをおすすめしています。
もし10〜20年後にインプラントにトラブルが起きたとしても、
抜去して骨と歯ぐきを回復させたうえで、そのときにブリッジへ切り替えることができます。
削ってしまった歯は二度と元に戻りませんが、顎の骨はある程度回復が見込めます。
だからこそ、ブリッジは「最後の選択肢」として取っておくのも一つの考え方です。
それぞれの治療法には一長一短があります。
大切なのは、ご自身の状況・価値観・生活スタイルに合わせて選ぶことです。
迷ったときは、ぜひ遠慮なくご相談ください。
一人ひとりに合った最善の方法を一緒に考えていきましょう。