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「以前治療したはずの銀歯が痛む」 「詰め物が取れたら、下が真っ黒になっていた」
そんな経験はありませんか? 一度削って治したはずの歯が、再びむし歯になってしまうことを、歯科専門用語で「二次カリエス(二次う蝕)」と呼びます。実は、成人のむし歯治療の多くが、この「やり直し治療」だと言われています。
なぜ、銀歯の下でむし歯が再発してしまうのでしょうか? 今回は、その本当の原因と、大切な歯を何度も削らないための対策について解説します。
■ 原因1:接着剤(セメント)の寿命と劣化
銀歯などの金属の詰め物は、歯科用の「セメント(接着剤)」を使って歯に合着させています。 しかし、お口の中は常に湿っており、過酷な環境です。長い年数が経つと、セメントが唾液によって少しずつ溶け出したり、劣化してボロボロになったりすることがあります。
セメントが溶け出すと、「歯」と「銀歯」の間に目に見えないわずかな隙間が生まれます。そこへむし歯菌が侵入し、詰め物の下でこっそりとむし歯を広げてしまうのです。
■ 原因2:金属の性質による隙間の発生
金属には「熱を加えると膨張し、冷やすと収縮する」という性質があります。 お口の中では、熱いお茶を飲んだり、冷たいアイスを食べたりと、激しい温度変化が日常的に起こります。
銀歯はこの温度変化によって、ごく微小な膨張と収縮を繰り返しています。長期間これを繰り返すうちに、歯と金属の接着面に疲労が蓄積し、隙間ができやすくなってしまいます。これが、そこから汚れが入り込む原因の一つとなります。
■ 原因3:自分では気づきにくい「死角」
銀歯の下で進行するむし歯は、鏡で見ても黒くなっているのが見えないため、自分では気づけません。 また、金属はレントゲン写真を撮っても白く写ってしまうため、初期の再発はレントゲンでも発見が難しいことがあります。
「痛みが出たときには、すでに神経に達するほど進行していた」というケースが少なくないのは、このためです。
■ 同じ歯を何度も治さないためにできること
再治療を繰り返すと、そのたびに歯を削る量が増え、最終的には歯の神経を取ったり、抜歯になったりするリスクが高まります。 負の連鎖を止めるために、以下の3つのポイントを意識してみてください。
1. 精密な治療と素材の選択
一度治療した歯を長持ちさせるには、「隙間を作らないこと」が最も重要です。 保険診療の銀歯は強度に優れますが、上記のような経年劣化のリスクはどうしても避けられません。
一方で、セラミックやジルコニアといった素材は、歯と化学的に強固に接着するため隙間ができにくく、素材自体も劣化しにくいという特長があります。また、表面がツルツルしているため汚れ(プラーク)がつきにくいのも大きなメリットです。 当院では、見た目の美しさだけでなく「歯を守る」という観点からも、患者さんのご希望に合わせて最適な素材をご提案しています。
2. 定期検診での早期発見
自分では見えない隙間や段差も、プロの目によるチェックなら発見できることがあります。 当院は「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定を受けており、むし歯の重症化を防ぐための定期的なメンテナンスに力を入れています。 銀歯の縁(フチ)に段差ができていないか、フロスが引っかからないかなど、定期的にチェックを受けることが最大の予防です。
3. 毎日のセルフケアの徹底
どんなに良い治療をしても、汚れが溜まっていては意味がありません。 特に詰め物と歯の境目は汚れが溜まりやすい場所です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、隙間の汚れをしっかり落としましょう。
■ まとめ
銀歯の下のむし歯(二次カリエス)は、詰め物の劣化や隙間の発生が主な原因です。 「治したから終わり」ではなく、「治してからがスタート」です。